【建築設計部門 文化・交流施設】

海洋堂 かっぱ館


海洋堂かっぱ館

 本施設は、世界的フィギュアメーカー『海洋堂』の宮脇修会長による“モノづくりをとおして、故郷の地域活性化を”という思いのもと、四万十川支流の打井川に建設された展示場です。館内には『四万十川カッパ造形大賞』の応募作品およそ1300点が展示されており、来館者の好奇心と想像力を掻き立てています 。
 かっぱ館は、かっぱが四万十の自然の中にある素材や人間に捨てられたものを集め、夜な夜な作り上げた『かっぱの砦』をイメ ージして作られています。放置耕作地の石垣や廃棄された古瓦、瓦焼成用棚板を内外装に再利用しています。

■受賞
・第3回高知県建築文化賞『知事賞』受賞(2013年)
・第10回高知県木の文化賞 受賞(2013年)
・第8回日本漆喰協会作品賞 受賞(2013年)



海洋堂かっぱ館 内観 海洋堂かっぱ館 外観
  柱には、主に計画地で伐採した88本の杉丸太を最小限の加工で使用しており、杉が放つ“気”を感じられる空間となっています。  屋根は、洋瓦を含む4種類の瓦で葺いた他、ミュージアム棟に土佐漆喰と萱葺、展示棟には解体された米蔵の古瓦を再利用し、一部は杉板の大和葺としました。また、古瓦の再利用においても古瓦の見極めやすり合わせなど施工手間が多く掛かり、瓦職人の瓦への思いに満ちたものとなっています。