【改修前の米蔵】
赤岡町には、絵金こと、絵師・弘瀬金蔵が描いた芝居屏風絵が各町内会に23点保管されており、百数十年も前から年に一度、町内の須留田八幡宮の祭りの日に、絵金の芝居絵が家々から軒先に持ち出されます。百匁ろうそくの灯りとともに闇の中に浮かび上がる幻想的な芝居絵は、見る者をおどろの世界に引きずり込むような迫力に溢れています。
これら「絵金屏風絵」を“守る”、“伝える”、“繋げる”を使命に絵金館が計画され、平成9年からその後9年に及ぶ住民参加のまちづくりワークショップが始まりました。「私たちには守りたい文化がある」という想いの中、「地域資源の再生」「町内循環型」という考え方に基づき、「絵金文化を核としたまちづくり」を行いました。そして、JA土佐香美の米蔵が「米を保存する蔵」から「まちの文化を保存・発信する蔵」に改修され、平成17年2月、『絵金蔵』が生まれました。
■受賞
・第12回公共建築賞『優秀賞』受賞(2010年)
・日本建築学会作品選集(2009年) |